【社説】イラン凍結資金60億ドル解消、両国関係回復の準備しなくては
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2023.09.20 10:38
この4年余りにわたり韓国銀行に留め置かれていたイランの原油輸出代金60億ドルが解除された。韓国外交部と企画財政部はきのう、「これまで(米国の)対イラン金融制裁によって韓国に凍結されていたイランの資金が関連国間の緊密な協調の下で最近第三国へ成功裏に移転された」と発表した。今回の凍結資金解消は米国とイランが相手国の収監者を5人ずつ交換しその見返りとして行われた。収監者交換はイランのライシ大統領がニューヨークで開かれる国連総会出席を控えカタールが仲裁して実現した。
イランの原油輸出代金凍結はオバマ政権時代に結んだ「イラン核合意」を2018年にトランプ政権が否定して一方的に離脱し、イラン中央銀行を制裁リストに上げて始まった。当時韓国では中小企業銀行とウリィ銀行にイラン中央銀行名義の口座があったため、イランはこれを通じて韓国に石油を輸出した代金を受け取っていたが米国の制裁により資金が凍結され、韓国とイランの関係が急速に冷え込んだ。2021年には石油輸送の要衝地であるホルムズ海峡を通過する韓国の船舶と船員をイランが拿捕する事件も発生した。1月にはアラブ首長国連邦(UAE)に派兵された韓国軍部隊を訪問した尹錫悦(ユン・ソクヨル)大統領が「UAEの敵はイラン」と発言しイランの激しい抗議を受けたりもした。