【コラム】合意が消えた政治、侮辱を受ける歴史=韓国(1)
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2023.09.04 12:04
韓国政治は相手を否定する狭量から抜け出せずにいる。最小限の合意にも繰り返し失敗して船が山に向かう状況だ。陸軍士官学校にあった鳳梧洞(ボンオドン)・青山里(チョサンリ)戦闘の英雄、洪範図(ホン・ボムド)将軍(1868-1943)の胸像が外部に移転する。今回も与野党の合意はなかった。
国防部は洪将軍のソ連共産党入党、自由市惨変の独立軍弾圧の役割を移転の理由に挙げた。北朝鮮の金日成(キム・イルソン)が登場していない1世紀前の時代状況を考慮しなかった。当時ロシア(1922年からはソ連)は植民地弱小国の独立を支援した。韓国人抗日武装運動グループは帝国主義日本という共通の敵と戦うロシアと自然に協力した。退役後に高齢で年金を受けるために1927年に共産党に入党したという理由で、洪範図将軍をめぐる是非を論じることができるだろうか。それなら、第2次世界大戦当時のソ連と手を握ってナチスドイツと戦った米国のルーズベルト大統領、英国のチャーチル首相も「祖国を裏切った共産主義者」と罵倒しなければいけない。