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超スピード昇進の後に垂直墜落…中国外交部、秦剛氏の記録も一掃(2)

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2023.07.27 09:35
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秦剛の浮沈はドラマチックだった。1966年生まれの秦氏は、中華人民共和国建国以来、最年少の外交部長だった。今年3月12日国務委員に任命されて最年少で「党と国家指導者(副首相級高位幹部を称する中国式名称)」の一員になった。3カ月で次官級から副首相級に超スピード昇進を果たした。だが、任命から208日で失脚して「新中国最短期外交部長」という汚名を得てしまった。

秦氏は2005年から2011年まで外交部報道官を歴任してスターに浮上した。韓国では2008年5月李明博(イ・ミョンバク)元大統領の中国国賓訪問初日の外交部会見会場で「韓米同盟は冷戦時代のいわゆる『軍事同盟』」と言及して外交的欠礼問題を引き起こした。2007年中国国務院が「2006年米国人権記録」という白書を発表した当日、秦氏は「米国に『四書五経』を贈りたい」とし「米国が『正心修身斉家治国平天下(心を正して身を修めてこそ、家庭を整えて国を収めることができ、天下を平安にすることができる)』という孔子の思想を学んでもらいたい」と話した。

 
2015年には最高指導者の儀典の責任を負う礼賓司局長に異動した。2018年副部長に昇進した後、米国勤務経験がなかったにもかかわらず2021年7月に駐米大使に任命された。昨年10月中共第20回党大会で中央委員に選出されて王毅部長の後任を予約した。

今年3月部長就任後初の両会記者会見では米国に対する鋭い発言で注目された。秦氏は米国が言う「ガードレール」に対して「中国が反撃できないように手を縛り、何も言えないように口を塞ごうとするがそうはならない」としながら「万一、米国がブレーキを踏まないで間違った道をずっと走り続けるなら、いくら多くのガードレールがあったとしも軌道離脱と横転を防ぐことができず、必ず衝突することになる」と強い語調で警告した。

◇「王毅は過渡期の長官…組織の安定に注力するだろう」

2013年から10年間中国外交部長を歴任したオールドボーイの王毅氏の外交部長復帰に対しては過渡期的な人事という見方が支配的だ。秦剛スキャンダルで混乱に陥った外交部を安定させるのに最適な人事という説明だ。

今年70歳の王氏は昨年第20回党大会で「67歳は残留して68歳では引退する」という「七上八下」の慣例を破って政治局員に昇進した。王氏はここ1カ月、秦氏に代わってまるで3回目の任期を迎えたかのように旺盛に活躍した。

過去5年間国務院台湾弁公室での勤務を含めて40余年間外交官として活躍した王氏は、「外交官のゆりかご」と呼ばれる北京第2外国語学院で日本語を専攻した日本通だ。文化革命期間8年間の労働者生活を経て24歳で大学に入学した晩学の徒だ。2013年外交部長に任命され、2018年には国務委員兼外交部長を務めた。過去には周恩来首相、陳毅副首相が外交部長を兼職した。1990年代には第7代外交部長だった銭其琛が政治局委員兼外交担当副首相を兼任した。それから25年ぶりに王氏は政治局委員を兼任した最も権力が強大な外交部長として外交舞台に再登場した。

王外交部長は秦氏に代わって米国を訪問し、今年11月に予定された習近平主席の米国サンフランシスコのアジア太平洋経済協力(APEC)首脳会談を準備することになる。王氏の後任となる次期外交部長には、きょう李鴻忠・政治局委員兼全人代常務委副委員長を団長とする訪朝団の一員として平壌(ピョンヤン)を訪問する劉建超・中央対外連絡部長(59)、馬朝旭・商務部部長(60)らが有力だと言われている。

◇「秦剛は明らかにどこにいるのか」 中国報道官、外信と攻防戦

一方、この日外交部の会見では秦氏の行方を巡る外信記者と報道官の間に攻防戦が広がった。

外信記者は「報道官は新華社の関連報道が非常に明らかに説明したと言ったが全く明らかではない。秦剛は明らかにどこにいるのか」として質問攻勢をかけた。毛報道官は「すでに問題に答えた。新華社がすでにそのことは伝えた。その他にこれ以上提供する情報はない」としてすべての質問に対する具体的な返事を避けた。

超スピード昇進の後に垂直墜落…中国外交部、秦剛氏の記録も一掃(1)

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