【社説】広島原爆の1000倍の威力、釜山に来た米戦略原子力潜水艦
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2023.07.20 07:24
韓国の尹錫悦(ユン・ソクヨル)大統領が昨日、海軍釜山(プサン)基地に停泊中の米国オハイオ級戦略原子力潜水艦「ケンタッキー」(SSBN-737)を訪れた。戦略核を搭載できるオハイオ級(1万8000トン)潜水艦は戦略核爆撃機、大陸間弾道ミサイル(ICBM、トライデント)とあわせて米国の3大核戦略資産だ。原子力を推進力とするオハイオ級潜水艦は基地を離れて潜航すると乗組員の食糧が尽きるまで作戦が可能だ。戦争の最後の瞬間まで敵に知られないように生き残り、相手に致命傷を負わせる一種の絶対武器だ。しかも尹大統領が訪問したケンタッキーは射程距離が1万2000キロに達する核ミサイル「トライデントII」20~24発を搭載することができる。広島を攻撃した原子爆弾(リトルボーイ)よりも最大1000倍以上の威力を持つ。
韓米が一昨日北朝鮮の核抑制力強化方案を議論する核協議グループ(NCG)の発足に合わせてケンタッキーの韓国寄港事実を42年ぶりに公開し、尹大統領が戦略潜水艦に乗艦したのは北朝鮮に対する抑制力をアピールしようとする狙いがあった。米国の核の傘を直接見せることによって国民の不安を落ち着かせようとするためだ。北朝鮮に対する警告メッセージにもなる。しばらく未明のミサイル発射を控えていた北朝鮮が昨日午前3時30分、平壌(ピョンヤン)付近から釜山基地までの距離(550キロ)を想定して2発の短距離弾道ミサイルを撃って反発したのはこれを敏感に思っているという傍証だ。