【時論】IAEA報告書発表、考えるべき課題は多い=韓国
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2023.07.06 13:43
船乗りは経験で知っている。釜山(プサン)港を出発した船舶が米国西部ロングビーチ港やLA港に向かう時の速度が、米国西部から出発した船舶が釜山港に到達するまでの速度よりも、風がなくてもはるかに速いという事実を。なぜ同じ距離を移動するのに速度に違いが生じるのだろうか。
それは地球の中緯度地域から日本東北部の北海道を経て時計周りに北太平洋を渡って北米大陸に移動する海流の流れのためだ。この海流は下へ降りて北赤道付近で時計周りに再び西側へ向かう。したがってヨットで世界一周に出発する人々は中南米の北赤道付近のパナマ運河を通過し、ハワイと赤道上にある島々を経て韓国に向かう航路を選ぶ。このような海流の流れによって推定すると、福島が位置した日本東部海域から汚染水が放流される場合、海水はまず米国西部海岸に移動して北赤道に下っていって再び日本東部に上がってくる流れを示すだろう。すなわち汚染水が日本の東部海域に排出された後、韓国に到達する時間は相当時間が経過した後となり、その過程で希薄が進むという意味だ。
今月4日、国際原子力機関(IAEA)の最終報告書公開以降、遠くない隣国の海域で放流が行われるということで韓国国民は懸念している。したがって政府はもしもの場合に備えて周辺海流の流れに対して隙のない監視体系を構築し、その結果を迅速かつ透明に国民に提供しなければならない。