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尹大統領、汚染水怪談に「塩買いだめ煽る勢力ある」

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2023.06.21 10:01
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韓国の尹錫悦(ユン・ソクヨル)大統領が福島汚染水放出計画に関連した国内の天日塩品薄現象について「塩の買いだめを煽っている勢力がある」と述べたと、与党関係者が20日伝えた。

この関係者によると、尹大統領の発言は19日、フランス・ベトナム歴訪を控えて参謀と汚染水放出イシューについて議論する過程で出てきた。尹大統領は「政治・事業的な目的で塩の買いだめを煽動する勢力がある」とし「国民の不安心理を煽って政府への恨みを抱かせ、一方ではこうした心理を利用して金を稼ごうとする人たちがいる可能性があるため、その裏面までよく調べる必要がある」という趣旨で話したという。

 
福島汚染水処理問題は国民の安全と直結した事案だ。このため政府は科学に基づく情報を正確かつ迅速に国民に提供すると同時に、これを歪曲して怪談を広めたり国民の恐怖感を金儲けの手段にする人たちを警戒するべきという注文だった。これに適時に対応できなければ塩の買いだめイシューが水産物に拡大し、漁業関係者と国民の被害につながりかねないというのが尹大統領の認識だ。

海洋水産部によると、2011年の福島原発事故以降、天日塩の放射能検査を286回実施したが、放射性物質は検出されなかった。にもかかわらず、最近は福島原発汚染水放出イシューを利用して塩の購買を誘導する事例が増えている。

韓国消費者院は16日、ネイバーやクーパンなどEコマースプラットホームで4件の関連事例を確認し、消費者被害注意報を発令した。これら販売者は「福島汚染水が放出されれば塩が汚染する」などと確認されていない情報を既成事実として不安感を助長したと、消費者院は伝えた。

消費者院によると、日本政府が福島原発の汚染水放出計画を明らかにした後、消費者の不安感が強まり、塩の需要が大きく増えているという。イーマートやロッテマートなど大型マートでは今月に入って塩の売り上げが最大120%近く増えた。

韓国原子力学会はこの日、立場を表明し「政治的な目的や個人的な影響力誇示のために科学的事実を公開的に歪曲して過度な恐怖を助長するのは、我々の水産業界と関連飲食業界の被害を自ら拡大させる自害行為になる」と強調した。政府も「汚染水が放出されれば塩が汚染するという全く科学的でない怪談性の情報に惑わされることがないようにしてほしい」(宋相根海洋水産部次官の19日の会見)と呼びかけた。

与野党は衝突した。与党・国民の力の金起ヒョン(キム・ギヒョン)代表はこの日の国会交渉団体代表演説で放出問題について「フェイクニュース、捏造、宣伝煽動、根拠のない野党の非難に振り回されず、政府が直接、徹底的に検証する」と述べた。KAIST(韓国科学技術院)のチョン・ヨンフン原子力量子工学科教授は国会で開かれた国民の力議員総会で講演し、「トリチウムは塩に残らない。水が蒸発する時に共に蒸発する」と説明した。

一方、最大野党・共に民主党は攻勢をさらに強めた。鄭清来(チョン・チョンレ)最高委員はKBS(韓国放送公社)ラジオ番組で「汚染水に問題がないのなら日本政府が日次ブリーフィングをすべきだが、なぜ隣国の韓国が日次ブリーフィングをして日本の報道官の役割をするのか」と批判した。同党の尹才ガプ(ユン・ジェガプ)議員は国会本庁前で汚染水放出反対を主張しながら断食に入った。

李在明(イ・ジェミョン)代表は1日の党懇談会で「今後、日本の核汚染水海洋投棄が現実化すれば、それ以前の塩とその後に生産された塩の価格は違うはず」と話した。

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