ロシアがフランス有力メディアを詐称するサイトとソーシャルメディア（ＳＮＳ）のアカウントを作りフェイク情報を拡散するキャンペーンを繰り広げたとフランス政府が１３日に明らかにした。

フランスのコロナ外相はこの日声明を出し、ロシアあるいはロシア関係団体がフランスなど欧州諸国を相手に繰り広げてきたフェイク情報キャンペーンを発見し措置したと話した。

これらはフランスでルモンド、ル・パリジャン、フィガロ、２０ミニュッツなど少なくとも４つの日刊紙がウクライナに敵対的な記事を書いたように偽装して記事を載せたことが把握された。ル・パリジャンを詐称した記事が最小４９件で最も多く、２０ミニュッツが７件、フィガロとルモンドがそれぞれ１件だった。

盗用サイトは実際のメディアのホームページとすべての面で同じに見えるが、ドメインアドレスが違った。「．ｆｒ」で終わるべきアドレスが「．ｌｔｄ」で終わる形だった。このほかにもフランス外務省ホームページをコピーしようとする試みがあり、フランス政府はこれを事前に察知して遮断したと明らかにした。

コロナ外相は今回の作戦にロシア語を使う個人と複数のロシア企業がかかわっているという証拠を確保しており、ロシア大使館と文化院がこれを増幅させる役割をしたと指摘した。

また、「国連安全保障理事会常任理事国としてふさわしくないこうした行動を糾弾する。フランスはロシアが主導するハイブリッド戦争に対抗しパートナーらと緊密に協力している」と強調した。