【コラム】「拡張抑制」と「同盟保障」、そしてワシントン宣言=韓国(1)
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2023.05.03 11:42
北朝鮮の1回目の核実験直後に開かれた2006年韓米安保協議会議(SCM)の共同声明で、「BTS(防弾少年団)」ほど有名になった「拡張抑制」という言葉が初めて登場した。先週、尹錫悦(ユン・ソクヨル)大統領の国賓訪米期間中に拡張抑制は大韓民国国民が最も多く耳にした言葉で認知度が急上昇した。拡張抑制とは、米国が自国に対する敵の攻撃を抑制するだけでなく、核兵器を含むあらゆる手段を動員して同盟国と友好国に対して抑止力を提供する防衛公約のことだ。
北朝鮮の核・ミサイル脅威に対応するため、韓米は前例のない水準に拡張抑制の強化に向けて力を注いでいる。韓米は北朝鮮の核・ミサイル関連情報をリアルタイムで共有するだけでなく、域内の米核戦力配備・運用現状などに情報共有の範囲を拡大している。危機時の協議を含めた協議体系、韓米共同企画と実行など分野別協力も強化している。「韓米テイラード抑止戦略(TDS)」も年内に改正する計画だ。今年2月には北朝鮮の核使用シナリオを想定した「拡張抑制手段運用演習(TTX)」を実施し、原子力空母や戦略爆撃機といった米戦略資産の韓半島(朝鮮半島)近隣の展開頻度と強度も拡大している。