バイデン米大統領夫妻が韓国の尹錫悦（ユン・ソクヨル）大統領夫妻を招待した２６日の国賓晩餐会の食卓には、米国を象徴するクラブケーキと韓国を代表するメニューのカルビチムが登場する。コチュジャンとドレッシングを混ぜた「コチュジャン・ヴィネグレット」が添えられ、デザートのアイスクリーム上には「テンジャン（味噌）キャラメル」がかかる。

晩餐会を準備したジル・バイデン米大統領夫人は２４日（現地時間）、ホワイトハウスで国賓晩餐会の事前説明会を開き、尹大統領夫妻をもてなすための料理とテーブルセッティング、晩餐会場のデザインコンセプトをメディアに紹介した。

ジル夫人は韓国系米国人の有名料理人エドワード・リー氏、米ホワイトハウスのクリス・カマフォード総料理長、スーザン・モリソン・ペストリーシェフと共に国賓晩餐メニューを決めた。料理を通して米国と韓国をつなぐためにエドワード・リー氏を「ゲストシェフ」として特別招待した。ホワイトハウスは「米国の料理に韓国の風味を取り入れた経験からファーストレディーが彼を選択した」と説明した。

それぞれの米国料理に韓国の食材料を添えているのが特徴だ。最初のコースは「メリーランドクラブケーキ」とカボチャスープだ。カニ肉を入れて焼いたクラブケーキには「コチュジャン・ヴィネグレット」がかかったキャベツとコールラビ、ペンネル、キュウリのサラダが添えられる。カボチャスープはイチゴとエゴマ油で装飾した。ワインはカリフォルニア産ファーディナンド・アルバリーニョ（Ｖｉｓｔａ　Ｌｕｎａ　Ｖｉｎｅｙａｒｄ２０２０）をペアリングした。

メインコースではカルビチムが出る。ワインはワシントン州で作られたジャニュイク・メルロー（Ｒｅｄ　Ｍｏｕｎｔａｉｎ２０２０）が用意されている。

デザートはバナナを割ってアイスクリームを入れた「バナナスプリット」。アイスクリームの上には新鮮なベリー類とミント・ショウガクッキー、そして「テンジャンキャラメル」がかかる。最後のワインはカリフォルニア産シュラムスバーグブラン・ド・ブラン（２０１９）だ。

食器は真ん中に金色のワシがあしらわれた「ジョージ・Ｗ・ブッシュ・チャイナ」に決まった。

最も好きなコースを尋ねられると、ジル夫人は「非常にアメリカ的」と言いながらクラブケーキを選んだ。ジル夫人は「ジョーが最も喜ぶのはおそらく最後のはず」とし、バイデン大統領がアイスクリーム好きであることを伝えた。

晩餐会はホワイトハウスのイーストルームで開かれる。米国と韓国の政治、経済、文化界の関係者２００人が招待された。

晩餐会場を準備したデザイナーも韓国系だ。韓国系米国人ジョン・リーが経営するイベント・デザイン会社が晩餐会場のデザインを引き受けた。韓米同盟７０周年をコンセプトに米国と韓国が共有する文化的価値、韓国系移民社会を反映したと、ホワイトハウスは明らかにした。ジル夫人は「（両国の）文化の調和、人々の親しい関係を表す」ことが装飾のコンセプトだと説明した。

米国の初代大統領ジョージ・ワシントンの肖像画と太極模様が共存し、韓国伝統建築物の丹青と水墨画を連想させるデザインが加えられた。竹椅子の背もたれは牡丹と竹の絵で飾った。ホワイトハウスは牡丹は繁栄と喜びを、竹は長寿と力を象徴すると明らかにした。牡丹は「金建希（キム・ゴンヒ）夫人が最も好む花の一つ」という。

イーストルーム周辺と廊下には米国を象徴するバッファロー、ワシ、バラと星、そして韓国で重要な意味を持つカササギと韓国の虎を入れた風景で飾った。花の装飾は牡丹と蘭、桜とチンダルレ（ツツジ）を使用した。各テーブル中心には枝が付いた桜が置かれたが、高さは１８０センチを超える。