【コラム】「失われた10年」の警告、聞き流してはならない=韓国(1)
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2023.04.16 11:59
2023年は「物価」より「景気低迷」がキーワードになるという見通しが現実に近づいた。特に韓国がそうだ。半導体景気急冷と対中輸出減少の逆風によるところが大きい。貿易収支赤字が13カ月にわたり続き通貨危機から25年ぶりの最悪に突き進み、1-3月期の貿易収支赤字が昨年の年間赤字規模の半分を超え実体景気萎縮の深刻性を見せる。経済危機の前奏曲とされる経常収支赤字も11年ぶりに2カ月連続となった。
今週ワシントンで開かれた世界銀行と国際通貨基金(IMF)の春季会議の話題は悪化の一途をたどる短期成長と中長期的景気鈍化の見通しだ。IMFは韓国の今年の成長見通しを4回連続で下方修正して1.5%まで下げ、今後5年間の世界成長予測を年平均3%から過去30年平均と比べ1ポイントほど低く設定した。米国の銀行破綻問題が金融システムリスクを育てハードランディングの可能性まで警告している。韓国銀行も基準金利を3.5%に2回連続で据え置き、通貨政策の焦点が景気低迷と金融不安への対応にシフトしていることを教えてくれる。世界の一部投資銀行は今年の韓国の成長率が1%台も厳しいという悲観論とともに最近のウォン安は経済体力の低下を反映するとみている。