【コラム】韓米演習にいらついたか、演習阻止に直接乗り出した金正恩(2)
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2023.04.06 17:57
こうした後ろ盾のためだろうか。北朝鮮は国際社会の懸念と警告にも先月ミサイル挑発に専念した。3月13~23日の韓米合同演習期間の5回を含め、演習前後を含めば8回だ。金委員長はこの「現場」を欠かさず訪れた。昨年下半期の韓米合同演習時に対抗戦略を出した彼が昨年末の労働党全員会議で強対強の正面対決を強調したことを実践する様相だ。過去の「試験」「検収」という婉曲な表現でミサイル試験発射を伝えた北朝鮮がいまでは「軍事的攻撃能力の示威」(先月24日)として脅迫する。
金委員長の最近の歩みに特異な点がある。10歳前後の娘を連れてミサイル発射現場に現れている。北朝鮮が公開した写真を見ると金委員長と娘は先月19日に平安北道東倉里(ピョンアンブクド・トンチャンリ)のミサイル発射現場を訪れた。北朝鮮が初めて模擬核弾頭を高度800メートル上空で爆発実験をした日だ。昨年から西側メディアが注目していた娘を同行し、ここに模擬核爆発という「一発」を誇示して関心を引きつけた。ハノイでの米朝会談決裂後に北朝鮮は対米関係を長期戦と宣言したが、対話から武力に手段が変わっただけで関心を持たれたい熱望は依然としてそのままだ。