【中央時評】貧しい高齢者、若者の未来にさせるのか=韓国(2)
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2023.02.09 11:46
国民年金財政推計によると、2080年代になっても新規受給者の平均加入期間は27年ほどだ。この場合実際の所得代替率は23~24%にすぎないという計算が出ている。もちろん余裕ある人たちは国民年金とともに退職年金と個人年金などの三重戦略を立てるだろうが、そうでない人たちは依然として小遣い銭程度の年金に満足しなければならない。これでは不名誉な高齢者貧困率を改善できない。国民年金研究院は最近、2020年に生まれた子どもが高齢者になる2085年になっても高齢者貧困率は29.8%に達するという憂鬱な見通しを出した。実質所得代替率を高めなければ「世界最悪の高齢者貧困国」というタイトルを未来世代も依然として負っている公算が大きい。
若者たちが子どもを産まない最大の理由は未来に対する不安だ。熱心に仕事をしても安定的な老後が保証されないならだれが自分の老後費用をあらかじめはたいて子どもの養育に使おうとするだろうか。年金改革の目的は年金財政枯渇を遅らせて公的年金に対する信頼を維持しようということだ。しかし枯渇時点をいくら遅らせても年金財政はいつか正体が現われる。枯渇時点を遅らせるのに没頭して少額の年金を継続するならば年金に対する信頼そのものが枯渇しかねない。