「レーニン、スターリン、毛沢東、カストロ…金正日（キム・ジョンイル）、金正恩（キム・ジョンウン）など、彼らが犯した史上最大の犯罪は社会主義の思想によるものだった」

米下院の「社会主義恐怖糾弾決議案」に盛り込まれた内容だ。米下院は２日（現地時間）、本会議を開いて同決議案を賛成３２８人、反対８６人で可決した。

キューバ亡命者出身のマリア・エルビラ・サラサール下院議員が提出したこの決議案は、過去に社会主義国家で発生した大規模な人命殺傷と飢餓などに言及し、社会主義体制を糾弾する内容が盛り込まれている。

決議案は「社会主義の思想は権力を集中させ、全体主義による支配と独裁に流れるしかない」とし「全世界的に１億人以上を死に追い込み、飢餓と大量殺傷を繰り返した」と糾弾した。

そして、数万人の死者が発生した十月革命、１０００万人以上を収容所に送ったソ連、１５００万人から最大５５００万人を飢え死にさせた中国の大躍進運動などに言及した。

北朝鮮でも社会主義思想によって「最大３５０万人が飢えで死亡した」と指摘した。

決議案はこれを「史上最大の犯罪」と定め、その犯罪者としてソ連のレーニンｙスターリン、中国の毛沢東、キューバのフィデル・カストロ、カンボジアのポール・ポート、ニカラグアのダニエル・オルテガ、ベネズエラのウゴ・チャベスとともに北朝鮮の金正日（キム·ジョンイル）・金正恩（キム·ジョンウン）氏を挙げた。

この日、韓国系ヤング・キム議員（共和・カリフォルニア）は、議会で「金正恩氏をはじめとする邪悪な金氏王朝の統治の下で社会主義は韓半島（朝鮮半島）の数百万家庭に恐怖と破壊をもたらした」と発言した。

民主党所属の下院議員のうち１０９人もこの決議案に賛成票を投げたが、一部では懸念の声が上がった。

共和党側が「米国を全体主義国家に導き、個人の自由を抑圧できるこのような社会主義政策に黙認しない」とした部分のためだ。バイデン政府が推進する様々な社会福祉政策の足を引っ張る決議案ではないかという指摘だ。

民主党所属のマキシン・ウォーターズ議員（カリフォルニア州）は「この決議案が社会保障制度、医療保険制度だけでなく、さらに消防署を運営することまで反米主義に追い込もうとしている」とし「米国大衆を侮辱し、分裂させようとするもの」と述べた。