【コラム】国家的危機と言いながら緊張感も切迫さもない=韓国(2)
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2023.01.26 10:59
政策を展開することによっては無条件で暗鬱な未来だけが待っているものではない。過去には高齢化によって経済活動参加率が減り貯蓄率も低くなり投資が減って経済の活力が落ち年金体系が崩壊するという懸念が大勢だったが、最近出てきた研究は、先進国の場合高齢化の否定的効果が思ったより大きくないかもしれないとか、あるいはさらに新たな経済的機会を創出できるという研究もますます多くなっている。
だが危機を機会にすることを可能にするなら創意的な政策が考案され長期的に一貫性を持って執行されなければならない。女性たちに出産を増やせとだけ要求するのではなく、多くても少なくても生まれた人口をどのように教育し高付加価値を創出する労働力として育て、どんな移民を受け入れ、産業構造をどのように再編し、税金をめぐる社会的正義をどのように変え、超高齢社会の「隠れた福祉国家」である既成世代の不動産と関連した政策をどのように転換するのか、高齢者の基準年齢を少しずつ上げていき彼らの経済活動期間をどのように伸ばすのか、高齢者人口が特に弱い感染症をはじめとする彼らの健康と療養と介護世の質を高め、それにかかる費用をどのように効率化するのか、最先端医療機器産業の発展を通じ老年期に集中する福祉費用をどのように削減するのかなど高齢化の危機を機会に転換するためにやるべきことのリストは終わりがなく、ほとんどすべての政策領域にまたがる。大統領が2年に1度会議に参加したり、この分野に対して深く悩んだ痕跡がない人を高位ポストに座らせて解決できることではないということだ。