「6秒のBTSダンスを踊ってみて」…イェール大学生の「根拠のない自信」に異論を唱えた韓国系教授の名講義
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2023.01.26 10:21
「6秒のBTS(防弾少年団)の振り付け動画を何度も見せて真似できるかと聞いたら、学生10人が講壇に上がってきました。『たかが6秒だからそんなに難しくないだろう』と思ったはずです」
米国イェール大学心理学科のアン・ウギョン碩座教授が書いた『シンキング101:より良い人生のための考える練習』(フルム出版)はBTSのダンスをめちゃくちゃに真似するイェール大学の学生たちの事例から始まる。彼らが自分を過信したのは「流暢性の錯覚」に陥ったためだ。流暢性の錯覚とは、難しい仕事をてきぱきとこなす人を見れば、そのことが大したことではないように感じられる認知エラー現象だ。
アン教授は、流暢性の錯覚がメタ認知から始まると説明する。メタ認知とは、私が何を知って何ができるかを把握する能力だ。例えば、体で水泳を身につけた人の脳は、自ら水泳が可能だと認識する。問題は、目で見ただけで実際には試したことのないことがうまくできると勘違いする場合だ。BTSの振り付けを繰り返し視聴した学生たちのように、ある対象に慣れれば簡単にやり遂げることができるという錯覚に陥りかねない。