ロシア政府がウクライナ国内の占領地でウクライナ国民約１０万人をロシアに強制移住させる準備をしているという主張が提起された。

欧州統合ニュースチャンネルであるユーロニュースは１５日、ブルームバーグを引用し、ロシアのミシュスチン首相が昨年１２月中旬にウクライナのヘルソンの住民のロシア再定着に向け最大２５億ユーロの追加支出を割り当てる税収拡充案を発表したと報道した。

これに対してウクライナのベレシチュク副首相は「ロシア当局はウクライナ戦争でロシア軍がより多くの領土を失いかねないという懸念のためヘルソンの住民１０万人余りをロシア連邦に強制移住させる計画」と分析した。ロシア軍は昨年１１月１１日にウクライナ東部の要衝地であるヘルソンからヘルソン州を流れるドニプロ川東岸に退却した。ウクライナとロシア両軍はこの川を境界に対立している。現在ロシア軍の支配を受けているドニプロ川東側のヘルソンの住民をロシア側に強制移住させるということだ。

ロシア当局はすでに不特定多数のウクライナ国民をシベリアなど極東地域を含むロシア連邦内５７地域に強制移住させたとベレシチュク副首相は付け加えた。