<インタビュー>梨泰院惨事を見た日本の安全専門家、川口教授の注意点(1)
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2022.11.11 09:39
黒のテープで床に描かれた1平方メートルの空間。その前に立った教授はこう話した。「大人の肩幅が50センチ、胸の厚さが普通20センチとしても、この空間に16人が立っているというのはあり得ないことです」。
8日、大阪高槻市の関西大学で川口寿裕教授(56)に会った。川口氏は梨泰院(イテウォン)惨事の状況について説明するため、実験室の床にテープで1平方メートルを表示していた。「このような事故を防ぐために群集安全の研究をしてきたが、これからという若者たちが犠牲になり、研究者として本当につらい」と語った。川口氏は156人の命を奪ったこの事故の原因を「準備不足」と指摘した。「二度とこのようなことが起こらないよう、韓国は考え方から変えなければいけない」とも話した。
川口教授は日本屈指の群集事故専門家だ。2001年の明石花火大会歩道橋事故が川口氏の人生を変えた。当時35歳で物理学を専攻していた川口氏に、原因究明のために警察から科学的に分析してほしいという要請があった。量子研究をしていた川口氏は明石市の事故をきっかけに研究分野を変更した。日本は子どもら死亡者11人を含む258人の死傷者が発生した明石歩道橋事故の調査に基づき、法を改正、雑踏警備制度を整備した。