ブリンケン米国務長官が５日（現地時間）、北朝鮮が挑発を続ければ米国の対応措置が強まっていくと警告した。この日、チリのサンティアゴでチリ外相と行った記者会見で、北朝鮮のミサイル発射に関する質問に答えながらだ。

ブリンケン長官は、「北朝鮮のミサイル発射に対する韓米の対応が緊張を高める危険があると思うか」という質問を受けると、「北朝鮮がこの道を進み続ければ、非難が高まり、一段と孤立し、北朝鮮の行動に対して取られる措置が増えるだけだ」と述べた。

続いて「我々は日本上空を通過して日本国民を危険にさらした北朝鮮の危険で無謀な長距離ミサイル発射を強く糾弾する」とし、米国の立場を再確認した。また「北朝鮮の脅威に対する我々の防御、抑止能力を見せて強化するために、米国、日本、韓国の２国間および３国間の協力がいつよりも強まっている」と強調した。

ブリンケン長官は北朝鮮が挑発を自制して実質的な対話に関与することを促してきたが「残念なことに、北朝鮮の反応はより多くのミサイルを発射するというものだった」と指摘した。

ホワイトハウスは北朝鮮の相次ぐミサイル挑発を深刻に受け止めている。米国家安全保障会議（ＮＳＣ）のジョン・カービー戦略広報調整官はこの日、ＦＯＸニュースに出演し、「金正恩（キム・ジョンウン）は（ミサイルを）発射するたびに学習し、より多くの能力を備えることになり、彼のプログラムは引き続き向上している」と懸念を表した。

「米国が北朝鮮問題に関心を向けないため北朝鮮が挑発するのでは」という司会者の質問には、「我々はインド太平洋とそこでの安保問題を最優先課題にしてきた」と答えた。

カービー調整官は「北朝鮮の脅威だけでなく、その地域では中国の脅威と挑戦がある」とし「我々の７つの条約同盟のうち５カ国が太平洋にあり、我々はそれぞれに対する責任を非常に真摯に受け止めている」と説明した。

また「我々は金正恩にいかなる前提条件もなく外交の扉が開かれているという点を繰り返し明確にしてきた。喜んで向き会って外交の道を模索する用意がある」とし「しかし彼は関心を見せず、実際には正反対に行動した」と指摘した。

カービー調整官はＣＮＮに出演し、北朝鮮の挑発直後に韓国、日本とそれぞれ空中訓練をした事実に言及しながら「北朝鮮の挑発に対応して我々の能力を見せることができるということを確実にするため」と説明した。

また、北朝鮮が外交の道に進まない限り、米国の安保利益と域内条約の公約を満たすための準備体制を整えているということを明確にすべきだと付け加えた。

これに先立ち北朝鮮は４日、日本列島を越えて太平洋に落下する中距離（ＩＢＲＭ）ミサイルを発射した。これに対し韓国軍と在韓米軍はＡＴＡＣＭＳ（エイタクムス）地対地ミサイル２発ずつを東海（トンヘ、日本名・日本海）上の仮想標的に精密打撃し、対応能力を示威した。