【コラム】複合危険に直面した韓国…「まだ12隻の船がある」と叫ぶな(2)
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2022.09.18 13:22
だが現実は容易でない。新たに発足した政権に対する国民の評価は異例に否定的だ。社会を革新する動力が見られない。アンケートによると否定的評価の理由として経験と能力の不足、独断的で一方的なやり方、人事ミスなどさまざまなものが議論された。だが筆者がみて最も大きな理由は未来方向性の不在だ。新政権が追求している未来アジェンダが何かさっぱりわからないということだ。
原発、法人税、財政健全性、年金、労働、教育、不動産など多くの政策に対する方向転換を十分な共感もなく試みる。だがこのように簡単に解決される問題ならばすでに解決されていただろう。多くの政策問題は少なくとも10年以上持続的に指摘された構造的な問題だ。明確な正解がないケースが大部分であり、もし正解があるとしても有効期間が限定的だ。直前の政権はこうした問題解決に失敗して大統領選挙に敗北したのに新政権もまた同じように誤った経路にいきつつある。このままならば5年が過ぎても問題は解決されないだろう。