【コラム】金建希氏とミシェル・オバマ氏
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2022.08.19 11:26
文在寅(ムン・ジェイン)政府発足100日と尹錫悦(ユン・ソクヨル)政府の100日を比較してみると、ファーストレディーの存在感の差が断然際立っている。5年前の100日行事で、金正淑(キム・ジョンスク)夫人は主人公だった。「私はいつも言っている。初心を忘れるなと。国民の評価が良くて(大統領が)少し気が緩んでいるのではないか…」という発言に聴衆の爆笑が起こった。金正淑氏が「あなた(大統領)を守り、私自身も守る」と語る場面では、非常な自信に満ち溢れていた。
できるだけ金建希(キム・ゴンヒ)夫人を前に出さないようとしている与党の思いを理解できないわけではない。論文盗作騒ぎ、ドイツモーターズ株価操作の捜査、コバナコンテンツ関係者の疑惑など暗いイシューが代わる代わる登場している。過去の大統領夫人は多くのことをした。金正淑氏は障害者や認知症患者を支援する活動を任期中継続した。李明博(イ・ミョンバク)元大統領夫人の金潤玉(キム・ユノク)氏は「韓国料理の世界化」に努めた。彼らに特出した能力があるというよりは、ファーストレディーに向けた国民の関心を社会的弱者の支援をする動力源として活用した。国民は大統領選挙で一人に票を入れても、その配偶者の奉仕が一緒に付いてくる「1+1」方式だった。ずっと続いてきた「+1」だったが、尹錫悦政府で変数が生じた。大統領選挙を控えて高まった様々な疑惑のためだが、金建希氏が「妻の役割だけに専念する」と約束し、「+1」は早々に吹き飛んだ。就任後には約束とは異なり、私的な縁の知人を同行させるなどの突出した行動で「完全にマイナスになった」とまで言われている。