【時視各角】尹錫悦外交チームのアキレス腱
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2022.06.21 15:11
今年5月末、米国ニューヨーク・タイムズ(NYT)に妙な記事が掲載された。中国に対する関税を巡ってバイデン外交チーム内で不協和音が出ているとのことだった。一部の参謀は「制裁効果のない高関税にこだわって物価だけが上昇している」と主張する反面、「関税を下げたら中国に軽く見られる」という反論もかなりあるという内容だ。
結論は見守らなければならないが、特定の政策を巡って色々な意見が出てくるのは当然のことだ。そうあるべきだ。それでもこれがニュースになるのは、それだけバイデン外交チームに雑音がなかったためだ。
なぜだろうか。メンバーを見れば分かる。外交総指令塔のトニー・ブリンケン国務長官はジョー・バイデン大統領の外交参謀として20年以上を彼と共に仕事をしてきた。「ワシントンの麒麟児」というジェイク・サリバン大統領補佐官(国家安全保障担当)もバイデンの副大統領時代の参謀だった。ブリンケンとサリバンも互いに親しい。ワシントン政界でこの3人を大統領と参謀関係ではなく、世界観を共有する長年の友人と見ているのもこのためだ。ロイド・オースティン国防長官もバイデンの知己だ。そのためバイデン外交チームから異見が出てこないのは当然だ。