【コラム】ウクライナ情勢の中で韓国新政権スタート…グローバル危機対応転換のきっかけに
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2022.05.11 15:52
尹錫悦(ユン・ソクヨル)大統領の10日の就任は2つの点で以前と大きく異なる。1つ目は、国際環境だ。ロシアのウクライナ侵攻というグローバル危機が尋常でない。2つ目は経済力だ。韓国の2022年の国内総生産(GDP)は名目金額基準で国際通貨基金(IMF)の予測値が今年1兆8046億ドルで、ブラジル(1兆8332億ドル)、ロシア(1兆8290億ドル)に続いて世界12番目にあたる。朴槿恵(パク・クネ)大統領当時の2017年、原油安のため産油国ロシアを抜いて世界10位に上がった後、パンデミックと昨年の原油高で順位がやや落ちたが、依然として世界上位圏だ。
さらに注目すべき点は1人あたりのGDPだ。名目金額基準で今年のIMF予測値は3万4994ドルと、イタリア(3万4777ドル)よりも多く、日本(3万9243ドル)より少ない。物価などを考慮した購買力基準(PPP)で韓国の1人あたりのGDPは5万3051ドルと、日本(4万8814ドル)より多く、英国(5万5301ドル)、フランス(5万6036ドル)より少ない水準だ。1人あたりのGDPがPPPで日本を上回った状況で新しい大統領を迎えるのは建国以降初めてだ。以前まで韓国が開発途上国や中堅国だったなら、今は経済力・軍事力・民主主義で先進国でありグローバル主導国だ。