ドナルド・トランプ元米国大統領が在韓米軍を撤収しようとしたとトランプ政府当時のマーク・エスパー米国防長官が明らかにした。エスパー元長官は２０１９年７月から２０２０年１１月まで国防長官を務めた。

マーク・エスパー元国防長官は１０日（米国現地時間）出版された回顧録『Ａ　Ｓａｃｒｅｄ　Ｏａｔｈ（原題）』で自身の在任期間を振り返り、「彼（トランプ前大統領）が提案したことの中の一部は奇異だった」と指摘、一例として「韓国から米軍兵力の完全な撤収」と書いた。

エスパー元長官はこれについて、２０２０年防衛費分担交渉の膠着状況に言及し、「在韓米軍は４月１日までに資金が尽きるところだった」「このような問題はトランプを苛立たせた」と伝えた。また、「彼（トランプ氏）は韓国は『扱うにはうんざりする（ｈｏｒｒｉｂｌｅ　ｔｏ　ｄｅａｌ　ｗｉｔｈ）』と不満を吐露し、われわれに何度も米国兵力の撤収に圧力をかけた」と説明した。

トランプ元大統領は韓米貿易の不均衡に関しても絶えず不満を打ち明けたという。「彼らは私たちにサムスンのテレビを売って、私たちは彼らを守る。これはつじつまが合わない」ということだ。これに対し、エスパー元長官はトランプ前大統領に在韓米軍の駐留が「韓国だけでなく米国にも重要だ」と説明せざるを得なかったと伝えた。