【コラム】上海の封鎖と海南の習近平
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2022.04.18 11:13
郎咸平氏は中国の著名な経済学者だ。次期ノーベル経済学賞受賞者候補に挙げられるほどだ。韓国でも『国家はなぜ我々を満足させることができないのか』『資本戦争』(以上、韓国語タイトル)など郎氏のさまざまな著作が翻訳出版されている。そのような郎氏も新型コロナウイルス感染症による上海封鎖の悲劇を避けることができなかった。今月11日、郎氏は中国版ツイッターである微博を通じて母親の悲報を知らせた。腎疾患を持った98歳の老母が上海の高級病院である三甲病院の救急室を訪れたが、コロナの検査結果が出てこないと診療はできないという規定に阻まれ、4時間後の検査結果を待たずに亡くなったという。
通常なら医師から注射を1本打ってもらえば解決する問題だったが、融通のきかない病院の措置のせいで「母が私の元から永遠に離れた」として悲しんだ。郎氏自身はなんとか封鎖された家から出ることができる許諾を受けたが、今度は上海全体が封鎖されていたために病院に駆けつけるタクシーをつかまえることができず、母親の臨終に立ち会うことができなかったという。12日には上海のまた別の死が中国に衝撃を与えた。上海虹口区衛生健康委員会情報センター主任の銭文雄氏が業務の負担を克服することができず自ら命を絶った。ネット空間では夫人も夫の後を追ったといううわさが広がり、上海の民心が激しく動揺した。すると環球時報の元編集者である胡錫進氏が前面に出て、夫人の死亡は事実ではないと急いで火消しに回った。