【グローバルフォーカス】中国は悪い選択をしている
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2022.04.08 14:48
ブッシュ政権で国家安保会議(NSC)の仕事に就いていた時、私は中国が米国と地政学的には競争関係にあるが北朝鮮問題やテロとの戦争のような挑戦には協力が可能だと考え、中国もまた協力を望んでいるというシグナルを送っていた。9・11テロ以降、当時の江沢民国家主席は米国の要請に応じて国際テロ問題について話し合うアジア太平洋経済協力(APEC)会議を主催し、6カ国協議で北朝鮮の実質的非核化よりも北朝鮮との妥協を求める態度を取りながらも、2006年以降は北朝鮮の核およびミサイル試験に対する国連安保理制裁には参加した。
中国が助けてくれれば北朝鮮の核拡散のような問題ももっと簡単に解決されるだろうというその前提をバイデン政権は諦めてしまったようだ。米国が心血を注いで今年2月に発表した「インド太平洋戦略」報告書から米中共通関心分野に対する協力ビジョンが脱落していて驚いたが、これは中国が北朝鮮問題を人権および台湾問題に対する米国の譲歩と関連付ける新しい交渉パターンをみせたところからくるものだ。ブッシュ政権時でさえ、米中は互いに異なる懸案を関連付けないように細心の注意を払っていた。一歩間違えればゼロサムのまた別の冷戦関係に急落しかねないからだ。だが、現在の中国は未来がどうなろうが事案を関連付ける交渉パターンを持続している。