【グローバルアイ】ウクライナ戦争で見えた韓国の外交力
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2022.03.04 15:28
第2次世界大戦以降の最大の地上戦になるという緊張感が漂っていた1月末、呂翰九(ヨ・ハング)通商交渉本部長がワシントンを訪問して特派員懇談会を開いた。ロシアがウクライナを侵攻すれば米国は先端技術製品のロシア輸出を統制する制裁をする計画だが、韓国の産業にはどんな影響が予想され、米国との協議が開かれるのかと尋ねた。彼は「私の分野を越える」とし「答える状況にない」と述べた。
米国は戦争が起きてもウクライナに米軍を投入しないと一線を画した。その代わり制裁でロシアを懲らしめる「経済戦争」を準備した。輸出統制はロシアに打撃を与えるが、制裁を加える側の産業にも影響がある。韓国には関連製品を生産する企業が少なくない。非公開を前提にしてでも情報交流を期待したが、失望させる返答だった。
戦争は始まり、米国と欧州連合(EU)など先進経済圏は次々と対ロシア制裁を発表した。米国が機密情報をほぼリアルタイムで共有して準備したため、各国は「リハーサル」通りに措置を一つずつ取った。制裁はスクラムを組めば効果が大きい。自分たち側が多く、徹底的にしてこそ、相手が苦痛を受ける。米国が「もう傍観者の姿勢を終えるべき時だ」(リンダ・トーマス・グリーンフィールド国連大使)として制裁参加を呼びかけた理由だ。