ロシア軍の無差別銃撃で中国人留学生が負傷…中国メディアは沈黙した
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2022.03.03 06:58
1日にウクライナに滞在中の中国人に銃撃を加え負傷させたのはロシアの軍人だったことが明らかになった。こうした事実は襲撃された当事者の妻が現在の僑民チャットルームに当時の状況とともに夫の負傷の写真を上げて知らされた。ロシア軍の銃撃を受けた当時、1歳の2人の子どもも一緒にいたことがわかり衝撃を与えている。だが当日の中国メディアの報道では銃を撃った者の国籍や所属など具体的な状況は省略された。現在中国メディアは被害者が誤認射撃を受けたが危機を克服したという事実だけを集中的に報道している。ロシアとの関係を考え中国があえて事実関係を隠しているという疑惑を受ける理由だ。
中国中央放送(CCTV)系列の「央視軍事」のウェイボーアカウントは1日午後8時58分にウクライナに滞在する中国人1人が銃撃され病院に運ばれたというニュースを伝えた。報道では現地留学生の話として、被害者が軍事物資を運んでいるものと誤認され撃たれたという点だけ強調した。被害者の性別や身元、あるいは事件の状況、銃を撃った者の所属や国籍など詳しい説明はなかった。続く複数のメディアの報道でもだれが銃撃をしたのかについては一言の言及もなかった。ただ現地中国大使館の迅速な対処があり現在被害者が危機を克服したという話だけ報道された。
実状は被害者の妻が上げた写真と投稿を通じて世に知らされた。被害者とされる男性の妻がウクライナ在住中国人のグループチャットで写真とともに当時の状況を伝えたためだ。対話内容によると、男性は首都キエフを離れウクライナ西部のリビウに向かっていたところ、待ち伏せしていたロシア軍の銃撃で腰を負傷し、現地の人たちの助けを受け病院に運ばれたという。彼女は夫の襲撃写真をチャットルームに上げ他の僑民に慎重な行動を呼び掛ける一方、自身が1歳の子ども2人と一緒にいたと明らかにした。このグループチャットのキャプチャー写真のほか、彼女がさらに詳しい状況を説明した個人メッセンジャー画面もウェイボーとツイッターを通じて広がり襲撃事件の顛末が世に知らされた。