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「金融孤立」のロシア、ドル枯渇…ビットコイン買いだめ

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2022.03.02 07:15
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ビットコイン価格が1日で15%急騰した。米国など西側の強力な金融制裁で孤立無援に陥ったロシア人がビットコイン買いだめに乗り出したためだ。

仮想通貨情報企業コインマーケットキャップによると、1日午後3時30分現在ビットコイン価格は4万3289ドルで取引されている。1日で14.56%上昇した。ロシアのウクライナ侵攻が始まった先月24日の3万4750ドルと比較すると5日で25%の急騰だ。

 
ビットコイン価格が急騰したのは西側の強力な金融制裁で資金が遮断されたロシア人が仮想通貨市場に集まった影響だ。仮想通貨データ会社のカイコによると、ロシア・ルーブルを通じたビットコイン取引量は先月25日に15億ルーブルに達した。昨年5月以降で最も多い。

ニューヨーク・ポストは先月28日、「ルーブルが崩壊しかねないという懸念からロシア人が急にビットコインを買いだめ始めた。ロシアの金融システムよりビットコインを信頼する人が増えている」と分析した。ロシアの侵攻で金融システムがまひしたウクライナ人が仮想通貨購入に合流したこともまた短期間での急上昇の一因に挙げられる。

ロシアの金融市場は混乱そのものだ。国際銀行間通信協会(SWIFT)締め出しの余波でルーブルの価値は過去最低水準にとどまり下落傾向を継続している。ブルームバーグによると、1日午後4時30分現在1ドル=100~110ルーブルで取引中だ。年初の74ルーブルと比較すると35%以上下落し過去最低水準だ。

ロシア株式市場は2日連続で休場した。ロシア当局は株価急落などの衝撃を懸念し先月28日に続きこの日も株式市場を休場した。資産市場に及ぼす衝撃を防ぐための苦肉の策だ。前日にロシア中央銀行が政策金利を年9.5%から20%に引き上げたが、ルーブル防衛には力不足な姿だ。

枯渇していくドルもビットコイン需要を刺激している。米国は先月28日にロシア中央銀行と政府系ファンドとの取引も遮断する追加金融制裁を出した。ロシア中央銀行が主要金融市場に保有するドル資産まで凍結したのだ。米財務省は今回の制裁によりロシアの資産保有額のうち半分程度が影響を受けると推定した。ブルームバーグによるとロシアの発表基準で昨年6月基準のロシアのドル資産は1000億ドルだ。

西側の金融制裁に対抗するロシア政府の措置も金融市場の不安感をあおっている。ロイター通信などによるとロシアのプーチン大統領は1日からロシア在住者にドルなど外貨の海外送金を禁止する措置を下した。ドルが底をつく危機に置かれドルの海外流出を防いだものだ。

また、貿易業者には1月から海外で確保した外貨収益の80%を売るよう命じた。モスクワ在住のオ・ソングン在ロシア韓国経済人協会事務局長は「企業の立場ではルーブル暴落に備えてドルを保有したいが(外貨収入強制売却の話に)衝撃は非常に大きい」と伝えた。

仮想通貨市場が「ノアの方舟」になれるかも未知数だ。米国など西側が仮想通貨市場締めつけに出る恐れがあるためだ。米国政府はすでに警告状を飛ばした。ロシアが仮想通貨で戦争費用を調達できるだけに仮想通貨取引所も経済制裁案に含むとした。

それでも当面仮想通貨市場の扉は閉じられないものとみられる。中国系資本で作られた世界最大の仮想通貨取引所バイナンスは西側の制裁案に対する拒否の意向を明確にした。バイナンスは先月28日、「数百万人の罪のない人が被害を受けてはならない。ロシア人の口座を一方的に凍結しないだろう」と発表した。

西江(ソガン)大学技術経営大学院のチョン・ユシン院長は「仮想通貨市場を制度的に短期間で統制するのは容易でないが、市場をめぐる各国の対立は大きくなるかもしれない」と話した。

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