【社説】韓国経済、「双子赤字」の赤信号が灯った
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2022.02.07 11:42
韓国経済では見慣れない「双子赤字」が頭をもたげている。現政権がよどみなく財政を拡大し、その間財政赤字が増えても韓国国民はブレーキをかけることができず見守るしかなかった。それだけ警戒心が鈍っていたということだが、問題が深刻なのは貿易赤字が同時に現れているという点だ。1月貿易収支は48億9000万ドル(約5638億円)の赤字となり、昨年12月に続き2カ月連続で赤字が続いた。2カ月連続で貿易赤字は世界金融危機を体験した2008年以降14年ぶりに初めてだ。特に、財政赤字が悪化の一途をたどっている中、貿易赤字まで体験する状況は懸念される。
双子赤字は1980年代から米国が慢性的に体験している問題で、経済活力を深刻に傷つける原因に選ばれている。まして韓国は米国と違って基軸通貨国ではないうえに、天然資源もない。貿易が経済の主となる開放経済体制では極度に危険な状況だと言わざるを得ない。1997年通貨危機の時も貿易収支赤字が積もっていたが、警戒心がなかったため、結局は国家破産の寸前まで達した。それでも当時、救済を受けた決定的な背景は強固な財政だった。国内総生産(GDP)比国家債務比率は11.4%だった。この比率は今年50%を超えた。