オミクロン株の威力で韓国の新型コロナ感染者数が連日最多記録を塗り替えている。２６日、史上初めて１万人台になったことに続き、２７日患者が１万５０００人に迫った。チョン・ウンギョン疾病管理庁長は２７日、記者会見で「オミクロン株の強い感染力により、相当期間感染者数は増加するだろう」と話した。

この日、新規患者は１万４５１８人となったが、２４日（７５１２人）に比べると１．９倍以上に急増した。懸念していた「ダブリング（２倍に増加）」現象が３日置きに現れた。

拡大傾向の頂点をめぐり、政府と専門家予測は分かれる。政府は３万人台で、民間専門家たちは最大２０万人台と見通す。

金富謙（キム・ブギョム）首相は２５日「１０万～２０万人（予測は）とても悲観的な人がそのように考える」とし「政府とともに働く方々は３万人程度でピーク（頂点）になるだろうと話す」と明らかにした。保健当局の予測も「（翌月）一日に２万～３万人、あるいはそれ以上」（ソン・ヨンレ中央事故収拾本部社会戦略班長）程度だ。

しかし、国家数理科学研究所は２６日まとめた予測報告書で現在の流行水準が続く場合（感染再生産指数１．５４）、直ちに１週間後には２万７５３人まで患者が増えると予想した。今後２週間後に予想される感染者は４万１５５４人に達する。

この日、疾病庁専門家招請特集ブリーフィングで嘉泉（カチョン）大学医大予防医学科のチョン・ジェフン教授も「模型により多くの変化があるが、多くの専門家は約１０万人以上になると予想する」とした。「今週、先週に比べて１００％近く感染者が増加した状況で、この程度の増加速度が当分は続くだろう」と言った。チョン教授はこのような頂点まで今後１カ月で２カ月程度（５～８週間）かかるだろうと見通した。「３月一日に２０万人」〔翰林（ハンリム）大学江南（カンナム）聖心（ソンシム）病院感染内科の李載甲（イ・ジェガプ）教授〕を主張する専門家もいる。

このような予測にもデルタ株の時のように感染者の規模に連動されて重患者、死亡者が急激に増えることはないというのが大方の見方だ。疾病庁によると、オミクロン株致命率（０．１６％）はデルタ株の５分の１水準だ。疾病庁が最近オミクロン株の優勢地域で１月第一週目（１月２～８日）まで発生した患者の重症度を分析した結果も大きく変わらない。重症化率は全南（チョンナム）０．３９％、光州（クァンジュ）０．４５％、平沢（ピョンテク）１．１％程度で全国平均（１．５７％）より低く、致命率も全国（０．６５％）よりオミクロン株が広がった全南（０．３９％）、光州（０．３３％）、平沢（０％）などが低い。

韓国専門家「新型コロナ感染者２０万」急増するのに、政府「３万」…似た状況のオーストラリアの現在（２）