【コラム】突然の終戦宣言、山に行って魚を捕る格好(2)
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2021.12.20 15:22
◆大韓民国の安全を揺るがす終戦宣言
文大統領の安全保障思想が圧縮的に表れた事件がある。今年6月4日に国家情報院の院訓石の言葉を変えたが、北朝鮮に関連した地下党組織統一革命党事件に関与して国家保安法違反で無期懲役となり、20年後に転向書を書いて特別仮釈放された申栄福(シン・ヨンボク)の字体を使用した。これが国家情報院や国家安全保障に与えるメッセージを想像してみると茫然自失するしかない。軍統帥権者で安全保障の最高責任者である文大統領は、大韓民国を敵と見なして戦った申栄福を尊敬する思想家だと内外で公開的に話してきただけでなく、2018年の平昌(ピョンチャン)冬季オリンピック(五輪)当時には金与正(キム・ヨジョン)党副部長ら北朝鮮代表団と共に青瓦台本館の壁に掛けた申栄福の作品の前で記念写真を撮影した。大統領という立場を考慮すると、これは常識的でない奇行だ。