【コラム】線を引く国、大韓民国
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2021.12.13 16:16
友人A(30)は9月に大きな手術を受けた。8時間も心臓を停止させて手術を受けたため、心臓と肺の機能が落ち、ワクチン接種はあきらめた。Aは手術前に誰よりも早くヤンセン製ワクチンを接種したが、追加接種はできず未接種者の身分になった。「ワクチンパスのために不便ではないか」と心配すると、「それよりもワクチンを接種しなかったと非難する視線がつらい」と答えた。Aは手術を受けて以降、外食をしないなど自発的距離を守っている。しかし感染者が急増すると、一部の接種者はAを恨む。
12日基準の接種完了率は81.2%だ。81%と19%の戦いに金富謙(キム・ブギョム)首相が火をつけた。先週の懇談会で「政府が促しても一度も接種をしてない人が800万-900万人にのぼる。こうした方々がいる限り戦いは終わらない」という発言をしながらだ。新型コロナとの戦いはいつからか接種者と未接種者の間のものに変わった。葛藤が深まり、オンライン上では「接種者もどうせ自分が感染したくないから接種したのではないのか。なぜワクチンパスの恩恵を与えるのか」という未接種者の激しい言葉も登場する。