【中央時評】韓国大統領選挙と北朝鮮の核
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2021.11.30 15:33
戦争が起きれば真実が先に消える。韓国の大統領選挙はどの戦場にも劣らない真実の墓場だ。政治的敗北以上の運命が決定されるためだ。このような戦場でも、韓国が北朝鮮の核脅威の下で暮らしているのは明白な真実だ。経済と文化の飛躍にもかかわらず、心の片隅にはいつも「不安な幸福」症候群が隠れているのはこのためだ。
4年前、トランプ大統領と金正恩(キム・ジョンウン)がそれぞれ自分の核ボタンのほうが大きいと言って脅迫し合い、韓国の大統領はどうか戦争はやめてほしいと訴えた。国の指導者が北朝鮮と米国の間で振り回されて「我々には力がない」と吐露したとき、国民は無力感で悲嘆に暮れた。
北朝鮮は核という武器、韓国という人質、中国という背後勢力を組み合わせて韓国をゆがめて米国を圧迫する戦術を駆使する。最近韓国を狙った新型武器の相次ぐ実験もその一環だ。米国の制裁が解除されなければ、ある段階では南北の軍事衝突を触発したり長距離核ミサイル能力を誇示したりしようとするだろう。