【社説】科学者と企業の懸念に耳を閉ざす韓国政府の炭素中立疾走
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2021.11.03 10:06
世界の「2050年炭素中立」確定が失敗に終わった。主要20カ国(G20)首脳会議は炭素中立の時期を明確に提示できず、具体的履行の約束もなく先月31日に幕を下ろした。議長国のイタリアを含む主要先進国は炭素中立の時期を2050年と線を引くよう提案したが、ロシア、中国、インドなどが反対し合意に至らなかった。G20声明は炭素中立目標達成期間を曖昧に「21世紀中盤ごろ」と表現した。
だが韓国政府は懸念されるほど威勢がいい。文在寅(ムン・ジェイン)大統領はG20首脳会議直後に英グラスゴーで開かれた第26回気候変動条約締約国会議(COP26)で「韓国は2030年までに温室効果ガス縮小目標(NDC)を追加で引き上げ40%縮小という目標を設定した。非常に挑戦的な課題だ」と明らかにした。当初炭素中立委員会が提示した目標値の26.3%を13.7ポイント高く修正した事実を内外に改めて明らかにしたのだ。社会学と環境エネルギー政策学を専攻した学者がトップとして率いる炭素中立委員会は科学者の意見と忠告を無視して温室効果ガス40%縮小という無理な目標を立てた。