【コラム】今後100年を動かす戦略技術の確保、技術主権の出発点=韓国(1)
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2021.10.25 16:11
最近、米中覇権競争について議論する機会が何度かあった。その多くは米国と中国というクジラの争いでどんな破片がどのように飛ぶのかに注目し、韓国の戦略的対応を考えるというのが主な内容だった。参加した専門家らの分野はそれぞれ異なるが、技術に関する話を除いて意味のある議論をするのは難しいという意見は同じだった。話を聞いてみると、いつも引っかかる点がある。新しい技術パラダイムの登場とグローバル経済秩序の再編を機会の入り口と見なして能動的な観点で韓国のビジョンや戦略を議論することもできるはずだが、なぜ受動的な「対応戦略」に結論が集まるのだろうか。
ここ数年間、国際的に技術覇権という言葉ほど注目されたキーワードが「技術主権(technology sovereignty)」だ。技術主権とは、国家経済と国民福祉のために必要な技術を主権的な意志で自ら調達できる国家の能力をいう。技術主権は、核心戦略技術とこれを支える製造力量がある場合に確保される。他国が持っていない固有の戦略技術があってこそ技術先進国と共に対等なパートナーとして優遇され、未来産業のグローバル概念設計をするのに参加できる。