【コラム】実に憂鬱な大統領選挙=韓国(1)
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2021.09.28 11:41
「辛い食べ物は嫌いだが、メニューはプルタッ炒麺、熱ラーメン、トゥムセラーメン、チンラーメン辛味、辛ラーメンだけだ」。ネット上に書き込まれているコメントのように、気に入る候補が見えないのが今回の大統領選挙の独特の流れのようだ。残り5カ月間ほどとなった大統領選挙過程に表れた新たな様相の理由は何か。
大統領選で最も強力なカリスマを見せた候補は逆説的に朴槿恵(パク・クネ)だった。保守政党を惨敗から救った「選挙の女王」らしく、民主党の意表を突いた「経済民主化」と「年27兆ウォンの追加福祉」で(結局は悲劇で終わったが)中道を蚕食した。朴正熙(パク・ジョンヒ)元大統領の「近代化」DNAの期待まで受け、歴代最高の得票、得票率の1577万票、51.55%で勝利をつかんだ。盧武鉉(ノ・ムヒョン、48.91%)、李明博(イ・ミョンバク、48.67%)、文在寅(ムン・ジェイン、41.08%)を上回る、直選制の初の過半数だった。現在の2者対決調査の勝者である40.9%(尹錫悦氏、アールエヌサーチ)から43.7%(李在明氏、韓国リサーチ)水準を大きく上回る。ある世論調査の専門家は「当時の朴槿恵の得票を上回るカリスマを誇示する候補が現れるのは容易ではないはず」と分析する。