日本から来た歴代級54センチのタルハンアリ…「見た瞬間『王室用』だとピンときた」
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2021.09.27 09:19
高さ54センチ。これまで韓国で国宝や宝物に指定されているタルハンアリ(満月壺)よりも大きい。形も完全だ。ソウル嘉会洞(カフェドン)の中国美術研究所チョン・ユンス代表が2015年に日本のオークションで競売に出されていたものを落札して翌年国内に持ち込んだ白磁タルハンアリだ。
チョン代表は最近、その実物とともに文化財庁文化財委員を歴任した元京畿陶磁博物館長チェ・ゴン氏の調査意見書を公開した。チェ氏は中央日報紙の電話取材で「私は生涯を通じてさまざまな白磁を見てきたが、これは初めて見た瞬間『王室用だ』とピンときた」と話した。
チェ氏は「国家指定文化財を含めたタルハンアリの大部分が41~45センチで、54センチは私たちが知っている朝鮮白磁製作技術の限界を越えた大きさで意味が大きい」とし「白磁に使われた土や釉薬、焼成技術なども従来のタルハンアリに比べて優れている」と付け加えた。タルハンアリは模様はついておらず、満月のように大きくて丸く作った白磁を指す。控えめかつ淡白に仕上げた純白の色合いと丸い造形美は朝鮮白磁の精髄であり、中国・日本陶磁器にはない朝鮮タルハンアリだけがもつ特徴に挙げられる。過去には白磁大壺とも呼ばれたが、「タルハンアリ」という身近な名前は画家の金煥基(キム・ファンギ)が1950年代初めに付けたと伝えられている。文化財に指定されたタルハンアリの中で最も大きいものは宇鶴(ウハク)文化財団が所蔵している国宝(262号)で、高さ49センチだ。