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【コラム】韓国産ワクチン主権の道を開いてくれたアストラゼネカ

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2021.09.02 09:47
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食品医薬品安全処がSKバイオサイエンスの新型コロナウイルスワクチン候補物質の第3相臨床試験を既存のワクチンと比較して効能を確認する方式で許可した。韓国の新型コロナウイルスワクチンの初の第3相臨床試験であり、新型コロナウイルスワクチンの自給化に向けた第一歩を踏み出したという大きい意味がある。

すでに多くの国で新型コロナウイルスワクチンを接種し、伝統的なプラセボ対照試験が難しくなった状況で、世界保健機関(WHO)、感染症流行対策イノベーション連合(CEPI)などが比較臨床の必要性を認める方向で共感が形成されている。フランスのバルネバも免疫原性を比較する第3相研究を始め、この方式の研究を通じ内外で許可された品目も多い。今回の比較臨床の対照ワクチンとして食品医薬品安全処が承認したのはアストラゼネカのワクチンだ。世界の多くの製薬会社が対照ワクチンを確保できず第3相試験をできずにいる状況で今回のアストラゼネカの対照ワクチン無償提供は国産ワクチン開発に重要な役割をしたという評価を受けている。海外ワクチンに依存しなければならなかった韓国がワクチン主権を確保できるようにアストラゼネカのワクチンが重要な道を開いた格好だ。この数カ月間に対照ワクチンを求めるためさまざまな企業と国際機関などに数多くの協力要請をしてきた韓国政府も一息つくことになった。

 
アストラゼネカのワクチンは韓国で初めて承認された新型コロナウイルス予防ワクチンで、韓国で最も多くの人が接種を完了したワクチンだ。2月のワクチン接種開始から約6カ月で1回接種率が50%を超えられたのも韓国国内で安定的にワクチンを生産、国内供給を優先したのが功を奏した。特にアストラゼネカは利潤を追求しない公益的目的で世界に新型コロナウイルスワクチンを供給しているが、こうした価格策定は現在ワクチンを供給する企業で唯一だ。

今後肯定的な臨床結果が導出され国産ワクチン商用化が可能になれば、国内供給だけでなく国産ワクチンの海外進出まで可能だろう。

これは韓国の製薬産業発展だけでなく、世界的なパンデミック危機解消加速化に韓国が大きく寄与することになるという点で期待が大きい。

10年近く必要とされるワクチン開発の旅程を前倒しするためには国境を超えた協力と努力が必要だ。国産ワクチン開発という国家的な計画の達成に向けアストラゼネカが対照臨床ワクチンを提供したのを糸口に韓国がグローバルワクチンハブへと跳躍し、公衆保健に寄与できる時期が前倒しされることを望む。

ソン・マンギ/国際ワクチン研究所事務次長

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