北朝鮮朝鮮中央テレビが肥満を警告する内容のアニメ映画を放送した。米国の北朝鮮専門メディア「ＮＫニュース」は２３日、北朝鮮の金正恩（キム・ジョンウン）国務委員長の体重が急激に減った中、ダイエットを素材にしたアニメ映画が北朝鮮で放送されたと報じた。

１６日に朝鮮中央テレビで放送されたアニメ映画「交通秩序を守ろう」第２３話では、肥満の少女にスリムな少女が忠告する内容が登場する。冬服を着て歩いている肥満の少女がバスに乗ると、スリムな少女が「橋を渡ればすぐ家なのにバスに乗るの」と指摘する。別の場面ではスリムな少女がこん棒を回しながら新体操の練習をするのに対し、肥満の少女はソファでお菓子を食べて眠ってしまう。

朝鮮中央テレビは今月初めにも朝食をしっかり食べようという内容の番組を放送した。ここでは上流層の子どもが米飯を食べたくないと話す場面が登場する。

ＮＫニュースは、北朝鮮メディアでダイエット関連素材を扱ったのは、６月に金委員長の体重が減った流れを共にするものだと伝えた。体重が１４０キロだった金委員長は６月以降、急激に体重が減り、一時は健康不安説が浮上した。６月には北朝鮮の放送で、「敬愛する総秘書同志のやせた姿を見ると胸が痛む。すべての人が涙を流している」という北朝鮮住民のインタビュー内容が登場した。

ＮＫニュースの通信員はツイッターでこのアニメの内容を紹介し、「やせた指導者を心配する人民のために『減量は良い』というメッセージが必要だった」と分析した。