【時視各角】アフガニスタンという名の他山の石=韓国
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2021.08.24 13:38
サイゴン陥落9日前の1975年4月21日。大統領職を放り出したグエン・バン・チューが米軍飛行機に乗った。彼がトランクを動かすたびに金塊がぶつかり合う音がした。「ベトナムの恥辱」としながら紙面には書けないような下品な言葉でチューを非難したグエン・カオ・キ元副大統領もその1週間後、現金3万5000ドルをカバンに詰めてチューの後を追った。それから46年後、カブール陥落を後にしたアフガニスタンのアシュラフ・ガニ大統領が米軍ヘリに乗った。持ってきた現金カバンをヘリコプターにすべて載せることができず、一部は滑走路に捨てて離陸したという。
歴史は時に繰り返される。歴史が与える教訓を正しく見つめることができなかった愚かさのせいだ。2021年のアフガニスタンは1975年のベトナムと瓜二つだ。20年間、数多くの若者の血の汗と莫大なドルを注ぎ込んでも目標を達成することができず、米国が手を引くや敢えなくカブールが陥落する過程から決死の脱出劇が起きる結末まですべてがそっくりだった。