【社説】アフガン事態が韓米同盟の重要性を見せた
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2021.08.17 10:39
アフガニスタン事態はアフガン政府の無能さや腐敗、政治的分裂が作った悲劇だった。アフガンで20年間精魂を込めてきた米国が手を引くようにアフガンから米軍を撤収したのは冷静な国際社会の一面を見せた。昨日、アフガンの首都カブール国際空港は阿鼻叫喚そのものだった。ベトナムの崩壊(1975年)が再現したかのようだった。2001年アフガンのタリバン政権は同時多発テロ事件を犯したアルカイダに関連して注目を集めた。また、米国主導の恒久的な自由作戦でタリバン政権を押し倒し、再建の過程に韓国も参加した。韓国の茶山・東医(タサン・トンウィ)部隊、アセナ部隊が10年以上アフガンに駐留しながら医療支援と再建を助けた。韓国は2011年から昨年までアフガン軍隊と警察力を強化するために7億2500万ドル(約792億円)を支援した。
アフガンからの米軍撤収は不信と失望によることだ。米国は2001年以降アフガン戦争と再建に2兆ドル以上をつぎ込んだ。米国の財政が揺れるほどだった。2014年からはアフガンに自己防衛力を持たせるためにアフガニスタン治安部隊(ANDSF)の育成に国防費(50億~60億ドル)の75%を米国が負担した。米政府はANDSFがタリバンの兵力よりはるかに優勢だと勘違いしていた。ところが、虚像だった。ANDSFの兵力は数字だけのもので、実際はほとんどないことが分かった。米国がアフガンに支援した多くの財源は再建でなく、官僚と軍幹部のポケットに入った。米軍が撤収してからアフガン政府軍は戦闘の意志もなかった。タリバンとまともな戦闘もできず降参した。米国がアフガンに莫大な費用を投じても撤収を決めた背景は、いくら助けても成果がない「底の抜けた瓶に水を注ぐようなこと」という事実に一歩遅れて気付いたからだ。このようなアフガンの状況は1973年ベトナムから米軍が撤収した時と似ている。当時、ベトナムの政府も腐敗し、政治的にも分裂していた。