【中央時評】金正恩は北朝鮮を知らない(1)
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2021.07.21 07:38
北朝鮮は最近、国連の持続可能発展目標を自発的に検討した報告書を公開した。統計がほとんど出てこない通常の北朝鮮の発表とは違い、この報告書には主要な経済統計が一部とはいえ含まれている。2015~19年の国民所得と2014~20年の穀物生産量がその例だ。この報告書によると、2015~19年の間の国民総生産と1人あたりの国民所得はそれぞれ年平均5.1%、4.6%増加した。同じ期間、韓国成長率の2倍ほどになる高い成長率だ。特に制裁が実施された期間の2017~19年にも経済は毎年3.7~4.7%成長したと主張している。体制宣伝のために報告書数値を膨らませたのではないだろうか。でなければこの統計が正確であると本当に信じているのだろうか。
情況を見ると後者に近そうにみえる。その根拠として、北朝鮮社会科学院のリ・ギソン博士が非公開セミナーで発表した2014年国民所得の推定値と今回の報告書で公開された2015年国民所得数値が一脈相通じることが挙げられる。また、リ博士が2018年に日本メディアとのインタビューで明らかにした2017年の成長率がこの報告書が示唆した数値と同じだ。したがってこの報告からは北朝鮮政府が意図的に膨らませた成長率を挿入したというよりも、従来の公式統計をそのまま引用した可能性が高いと考えられる。公式統計ということで、金正恩(キム・ジョンウン)も経済が手堅く成長していると信じていたはずだ。すなわち8次党大会で、金正恩は当初に計画した目標を達成できなかったことを認めただけにすぎず、経済が危機に処しているとは考えなかったということだ。