【コラム】韓半島が米中対決の弱点にならないようにしなければ(2)
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2021.07.14 11:21
問題はこのような諸般状況が韓半島(朝鮮半島)の安保と関連する可能性だ。中国は米国に対して切れるカードが多くないために北朝鮮を自分のほうに引き寄せる可能性が高い。北朝鮮を対米戦略構図の中で見る中国が米中戦略競争の荒波の中で「北朝鮮カード」を切るということは、北核問題に対する非協力次元を越えて北朝鮮の後援国(パトロン)以上を自任することを意味する。こうした中、北朝鮮は台湾をめぐる米中葛藤が韓国や日本などと連結されている点を利用して韓半島の緊張を高潮させる可能性がある。中国に密着した北朝鮮が米国側に急旋回する条件として、核保有の認定を受けようとするかもしれない。米国に中国と北朝鮮の中で自分を選べという、一種の崖っぷち戦術を使うのだ。
このように「中国-ロシア-北朝鮮」対「台湾-韓国-日本-米国」に連結される陣営争いで韓国が国益を守るには、米国・中国の双方から最も弱い部分だと認識されないようにしなければならない。最も重要なのは韓米同盟を名実共に「包括的戦略同盟」として維持・発展させていくことだ。今年5月21日の韓米首脳会談で、韓米同盟の外縁を気候変動、新技術、東南アジアの開発、宇宙協力にまで拡大することにしたので、これを実践していかなくてはならない。南北対話のために板門店(パンムンジョム)およびシンガポール宣言と同盟の外縁拡大を戦術的に対等交換したのではないなら、合意事項を迅速に実践しなければならない。