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「対北ビラ内容がわいせつ」とした韓国政府、国連には「手段だけを制限」(1)

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2021.07.12 09:24
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「対北朝鮮ビラ禁止法」(改正南北関係発展法)が表現の自由を侵害するという国連の憂慮に対し、韓国政府が「表現の手段を制限するだけで、内容を制限するのではない」と釈明した。しかしわずか7カ月前、政府は「北朝鮮指導部を合成したわいせつ的宣伝物」などビラの内容を問題にした。

<1>表現の「内容」でなく「手段」だけ制限?

 
韓国政府は8日、国連北朝鮮人権特別報告官あてに送った書簡で、ビラ禁止法について「表現の『手段』を最小限に制限するものであり、表現の自由に関する本質的な『内容』を制限するものではない」と釈明した。

しかし国際社会は、法が散布を禁止した対象が「ビラ等」とあいまいである点を憂慮する。「等」にはビラのほか補助記憶装置など物品、金銭や財産上の利益もある。このように包括的に禁止しておきながら「手段だけを制限したので問題はない」という言葉自体に語弊があるという指摘だ。

特に統一部は昨年12月、法案の国会通過当時に配布した説明資料で「ビラのうち北朝鮮指導部を合成したわいせつ的宣伝物やフェイクニュースを入れたビラの散布は表現の自由の保護範囲に属さない」と明示した。

事実上ビラの内容を問題にして表現の自由として尊重すべき範囲を狭めたのだ。ところが国連に対しては「内容は制限しない」と一線を画し、矛盾するように見える。

統一部は当時、1998年の憲法裁の判例も根拠に挙げたが、これは淫乱刊行物を出した出版社に対する登録取り消し処分が表現の自由を侵害するかに対する判例であり、ビラ散布行為にそのまま適用するのは難しいとみられる。

政府のこうした説明は、北朝鮮への情報流入を通した北朝鮮内の人権状況改善という前提自体を否定するという指摘もある。脱北者の池成浩(チ・ソンホ)国民の力議員は「集会とデモはしてもよいが、自分の家でしろという論理なのか」とし「これは言葉遊びにすぎない」と反論した。

<2>「2016年民事判例」を再活用

政府は2016年の大法院(最高裁)判例を根拠として提示する。ビラ散布を制止された脱北民が国を相手取り起こした損害賠償請求訴訟で、大法院は「近隣住民に深刻な危険が生じるためビラ発送を制止することができる」と原告敗訴判決を出した。ビラ散布と北朝鮮の挑発の因果関係も認めた。

しかしれは個別事件に対する民事訴訟判決であり、これを改正法の刑事処罰条項の根拠とするのは無理があるという指摘が法曹界から出た。さらに当時の判決でも表現の自由に対して「制限が過度であってはいけない」とした。しかし政府が国連に送った書簡ではこの点は抜けていた。

<3>「生命の脅威」は誰が判断?

これに先立ち国連特別報告官は4月に韓国政府に送った書簡で、法を違反すれば3年以下の懲役という点について、禁止行為に対する規定が「あいまい(vague)」だとし、これによる過剰処罰を憂慮した。

これに対し政府は3カ月後に「生命と身体に危険・危害を加える行為に制限する」と答えた。依然として基準があいまいであるうえ、危害行為を判断する主体も結局は政府になるしかない。政府の恣意的な判断に基づき処罰の対象が決まるという国際社会の疑問を解消できるか未知数という懸念が出る理由だ。

「対北ビラ内容がわいせつ」とした韓国政府、国連には「手段だけを制限」(2)

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    2021.07.12 09:24
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    2011年2月、臨津閣(イムジンガク)で対北朝鮮ビラ散布の準備をする脱北民団体。 カン・ジョンヒョン記者
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