【時視各角】「安米経中」の有効期限は過ぎた=韓国
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2021.04.06 11:07
プロ棋士の中には時々、マネ碁を愛用する人がいる。対局の序盤、相手が打つ石の点対称の位置に打ち、布石が終わる頃にマネをやめて自分の戦術に転換するという戦法だ。先週末に中国・廈門で開かれた韓中外相会談の結果を見ながらマネ碁を思い出した。外交・国防の2プラス2協議を開くことにした点、5Gなど先端技術協力を構築しようとした点などが多分に韓米間のアジェンダに正面から対抗する戦略と見えたからだ。実際、青瓦台(チョンワデ、韓国大統領府)安保室長の訪米の時期に合わせて外交長官を中国に招いた点からそうだ。こうした形の対抗はしばらく続くと予想される。文在寅(ムン・ジェイン)大統領がバイデン大統領と電話会談をすれば、習近平主席も受話器を握り、対面会談日まで決めることになれば、いかなる形であれ韓中首脳会談カードが本格化するだろう。
現在の米中間の対局は、お互い陣地を構築して勢力を整える布石前の段階だ。遠からず布石が終わり、中原での戦闘が始まれば、綱渡りをしながら機械的均衡を維持するという韓国の戦略は至難の業になるだろう。最後まで状況を眺め、勝者が決定すればその時に選択すればよいという考えも極めて安易な発想だ。
先週末にワシントンと厦門で開催された韓日米安保担当高官協議と韓中会談の結果は、こうした事実をはっきりと悟らせてくれた。貿易戦争で始まった米中衝突は韓国の主要産業と関連する科学技術分野に戦線が拡大している。米国は同盟国と共に半導体サプライチェーンを再編し、中国に圧力を加えようとする。中国は中国で韓国との5G・人工知能・ビッグデータ分野の技術協力意志を表した。米国中心の半導体サプライチェーン編成を牽制したのだ。もう米中の衝突は政府だけに迫っているのではない。サムスン電子がホワイトハウスで開かれる半導体サプライチェーン関連会議に呼ばれた。短期的には車載用半導体不足現象が生じている米国での生産・販売を増やす機会になるだろうが、米国の要求はこれにとどまらないだろう。