米国と調整したという兪明希氏の辞退、本人は望んだのに韓国大統領府が極力引き止めた
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2021.02.08 07:06
世界貿易機関(WTO)事務局長に挑んで辞退した産業通商資源部の兪明希(ユ・ミョンヒ)通商交渉本部長がすでに昨年から候補辞退の意向を明らかにしたが、青瓦台(チョンワデ、大統領府)が引き止めたことが分かった。
兪氏は5日午後、予定になかった記者会見を行ってWTO事務局長候補の辞退を発表した。兪氏は会見会場で「WTO次期事務局長に対する加盟国のコンセンサス(全員合意)導き出しのため、米国など主要国と協議を進めてきたが、WTOの機能の活性化の必要性などを総合的に考慮して辞退した」と説明した。また「辞退の意思決定を米国政府も尊重し、これを基に(韓米間)緊密に調整してきた」と説明した。
昨年6月、事務局長選挙に挑んだ兪氏は第1・2ラウンド(加盟国協議)を通過して最終候補2人にのぼった。しかし、昨年10月進めた選好度調査でナイジェリアのヌゴジ・オコンジョイウェアラ候補に先を越された。加盟国163カ国のうち102カ国がオコンジョイウェアラ氏を支持したほど片方に偏った。選好度調査の結果で遅れをとれば、これに承服して候補から辞退するのが慣行だっが、辞退しないと国際社会で「無理に持ちこたえている」という批判を浴びた。