【コラム】文化財保護なのか、鎖国なのか=韓国
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2021.01.21 10:37
「外国人が韓国の古美術を買いたくても搬出が不可能なので買うことができない。文化財庁側は古木であっても50年を越えるものはすべて検閲するが、ただの平凡な資料にすぎない多くのものまであえてわれわれが頑なに握っていなければならないのか」。昨年末、「崩れる古美術市場、その診断と処方」というタイトルの専門家シンポジウムにおける「トンインバン」チョン・テヨン代表の哀訴だ。出席者は美術品・文化財の海外搬出を禁止することによって、われわれ自ら韓国資産の価値を削っていると嘆いた。
だがそれは古美術だけだろうか。たとえば、李健熙(イ・ゴンヒ)サムスン前会長他界後、関心を集めている彼のコレクションの中には李仲燮(イ・ジュンソプ)・朴壽根(パク・スグン)など近現代の巨匠の絵もある。サムスン家はこのコレクションに対する鑑定評価を依頼したが、彼らの作品は除いたという。処分の意思がないということもあるが、仮にあったとしても李仲燮・朴壽根の作品がグローバル市場に公開されることはほとんど不可能だ。1950~60年代に他界した彼らの全作品が、製作年代上、「一般動産文化財」の条件に符合するためだ。