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<米バイデン時代緊急診断>分裂した米国政治で唯一の合意は「中国叩き」(1)

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2020.11.09 12:03
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米国の新大統領になるジョー・バイデン。彼は人生を原則と妥協を信条に生きてきた政治家だ。変則と華麗さで事業現場と芸能界を駆け回った前任のトランプ大統領とは光と闇のように対照的だ。執権4年間に米国の筋肉質な力に依存し、破壊と変則、サプライズショーで一貫したトランプ氏の通商政策をバイデン氏はどのように変えるだろうか。

米国が世界秩序を主導するからとなぜ資金と人材を注ぎ込まなければならないのか根本的な質問を持ったトランプ氏は、規範中心の多国間体制と同盟を重視してきた米国の伝統的な対外政策の根幹を否定し毀損した。トランプ氏の逸脱行為リストは長い。前政権が主導した韓米自由貿易協定(FTA)、北米自由貿易協定(NAFTA)を破棄すると威嚇し改定交渉をした。外国鉄鋼の輸入増加が米国の安全保障を脅かすという詭弁を掲げて同盟国である韓国と日本にも体制競争国である中国と同じ効率の関税を払わせた。前任のオバマ大統領が主導した環太平洋経済連携協定(TPP)から米国を離脱させた。気候変動を防ごうとする世界的努力の結実であるパリ協定からも脱退した。

 
バイデン氏は再び世界を主導する米国を構想している。しかし彼が受け継いだ状況は容易

ではない。国内的には構造的二極化、対外的には体制競争者に浮上した中国がバイデン氏に立ちはだかっている。その上新型コロナウイルスという未曾有の状況まで重なった。

◇中産層・庶民の雇用回復が至上課題

大統領選挙翌日の朝には勝敗が決まっていたこれまでの米大統領選挙とは違い、開票が遅れる中でトランプ氏とバイデン氏がそれぞれ獲得した選挙人団を見せる放送に登場する米国の地図は米国経済の断層線をそのまま見せている。富と経済権力の中心である東部の金融、西部の技術地帯は衰退と沈滞の中西部工業地域を包囲している。世界の製造業の中心だった中西部のラストベルトは冷戦終息後に加速化してきた世界化の被害者だ。その世界化の中心には中国がある。統合の大統領を自認するバイデン氏を押さえ付けるキーワードはラストベルトと中国だ。

トランプ氏はラストベルトの低学歴白人男性らに向け、「あなたたちの不幸はあなたたちの過ちではない。過去に米国の政治家が外国と誤った貿易協定を締結したため」と気炎を吐いた。彼は2016年11月の大統領選挙で勝利した後、まだ就任していない段階でメキシコに工場を移すという中西部の自動車メーカーに直接圧力をかけその計画を取り消させた。通商圧迫で雇用を作る「雇用大統領」誕生の瞬間だった。

2017年1月の就任式でトランプ氏は「米国の物を買いなさい、米国人を雇用しなさい」という注文を呪文のように唱え続けた。再選には失敗したが、彼は米国史上2番目に多くの支持票を得た大統領候補でもある。それだけトランプ式大衆迎合主義は簡単に消えないだろう。労働者と環境団体を勢力基盤にするバイデン氏もやはり雇用大統領を自認している。彼は米国の中産層・庶民層の雇用復元を至上命題として掲げている。増税と連邦政府の大々的な公共購入を活用した彼の中産層復元計画は議会との妥協が必要だ。

◇価値共有する国とともに中国に対処

バイデン時代の通商政策の核心は米中経済対立をどのように解決するかだ。彼の宿題は2種類だ。ひとつは伝統的経済分野で中国式経済が引き起こす問題を扱うのに無気力な多国間体制をどのように改革するのか、もうひとつは世界経済地図を描き直しているデジタル経済で中国の技術崛起にどのように対処するのかだ。

<米バイデン時代緊急診断>分裂した米国政治で唯一の合意は「中国叩き」(2)

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