◆選挙後の暴動懸念…ワシントンブランド商店街「遮蔽板などで封鎖」

バイデン氏はラストベルト（衰退した北東部工業地帯）のミシガン・ウィスコンシン・ペンシルバニアをすべて勝てば南部サンベルトのフロリダ・ノースカロライナ・アリゾナの選挙結果とは関係なく大統領選で勝利する可能性が高い。ミシガン（５．１％ポイント）とウィスコンシン（６．５％ポイント）と比較すると、ペンシルバニア（４．３％ポイント）ではトランプ大統領との支持率格差がそれほどなく誤差範囲内なので安心できない。

反面、トランプ大統領は南部サンベルトですべて勝利してペンシルバニアまで手に入れてこそ大統領選で勝つ可能性が高まる。トランプ大統領としても選挙人団２０人がかかっているペンシルバニアを逃せば、大統領選勝利のための選挙人団２７０人確保方程式が複雑になる。トランプ大統領は２日、ペンシルバニアの他にノースカロライナ・ウィスコンシン、そしてミシガンの２カ所で最後の遊説を行った。

一方、１日、米国ワシントンＤＣのホワイトハウスから北に２ブロック離れたＫストリートは工事現場のような町並みに一変した。有名ホテルとロビイスト企業、高級レストランが立ち並ぶ通りのうち相当数の建物は１階窓と出入口を鈍い黄金色の合板で覆って完全に封鎖した。

ホワイトハウスから東へ２ブロック離れた１４番街付近の建物の相当数もガラス窓を隙間なく覆った。ある銀行はキャッシュディスペンサー（ＣＤ、現金自動支払い機）が設置された壁まで丸ごと封鎖した。ブランド通りの１０番街シティセンターはさらに鉄壁の防御体制を敷いている。ルイ・ヴィトンなど名品ブランドは窓側のショーケースを完全に覆って、看板がなければ何の店か分からないほどだった。大衆飲食店であるスターバックスとマクドナルドも例外ではなかった。

このように都心の主要建物が封鎖されたのは、大統領選以降の暴動事態に備え、自己救済策を用意する建物主と商店オーナーが増えたためだ。選挙結果や開票状況に不満を抱いた過激支持者が通りに飛び出して暴動事態を起こす可能性があるという懸念が都市に広がったのだ。トランプ大統領とバイデン氏のどちらが勝っても同じ状況が起きるだろうという予測もある。米国メディアによると、関係当局は選挙日前後に暴力行為があるという具体的な情報はまだないと明らかにした。

＜米大統領選＞ペンシルバニアを制する者が笑う…トランプｖｓバイデン、きょう運命の日（１）