米大統領選挙を数日後に控えて開かれた党大会で、中国が米国を超えるための段階的な青写真を示した。２０４９年の建国１００周年に「社会主義現代化強国」建設という「中国の夢」を達成し、米国を超えるという長期的な計画だ。

中国共産党は２９日に閉幕した第１９期中央委員会第５回総会（５中総会）で、長期的な「中国の夢」達成のために短期的な「経済社会発展第１４次５カ年計画」と中期に該当する「２０３５年発展目標」を確定し、発表した。

来年から５年間実施される短期の第１４次５カ年計画に関し、中国は内需を中心にするものの、国内および国際経済が相互促進する双循環発展戦略を追求することにした。米国の圧力で外部の環境に変化が生じただけに、まずは中国内部に経済動力を見いだすという趣旨だ。

具体的には「国内市場を強大にし、企業の技術革新能力を大幅に高め、製造・品質・インターネット・デジタルの４大強国建設という目標を支障なく推進していく」と明らかにした。したがって米国が中国に圧力を加えている先端技術分野を優先的に発展させるための研究開発（Ｒ＆Ｄ）に大規模な投資が行われる見通しだ。

ただ、今回の５中総会では未来の不確実性のため第１４次５カ年計画期間の成長率は提示しなかった。第１３次５カ年計画では６．５％以上という目標を発表していた。

また、党は中期の２０３５年目標について「基本的に社会主義現代化の実現」を提示した。１５年後には中国の経済実力と科学技術実力、総合国力を大幅に拡大し、１人あたり国内総生産（ＧＤＰ）を中等先進国レベルに引き上げ、革新型国家のトップ水準に入ると説明した。